マカオGP 2018 レースリポート

2018年のマカオGPはティクトゥムが2連覇。大クラッシュが発生するなど波乱含みのレースでした

みなさんこんにちは。マカオナビです。65回を迎えた歴史あるモータースポーツのイベントマカオGPがギア・サーキットで2018年は11月15日~18日に日程で開かれ、メインレースのFIA F3ワールドカップではイギリスのダニエル・ティクタムが2017年に引き続き優勝しました。

★セナ、シューマッハ、佐藤琢磨らが優勝

マカオは、バレーボールやマラソンの国際大会がひらかれますが、その中でもマカオGPは世界中のモータースポーツファンに名が知られている別格のスポーツイベントです。1983年にはアイルトン・セナ(ブラジル)、1990年にはミハエル・シューマッハ(ドイツ)、2001年には佐藤琢磨が優勝するなど、多くのF1ドライバーがこのレースを戦ってきたからこそです。F1の2つ下のカテゴリーのF3とはいえ、ステータスのあるレースなのはそういった歴史があるからです。

★レースが終われば、一般道としてすぐ開放

公道レースというのがわかるアングル

公道レースというのがわかるアングル

サーキットは、マカオ半島のフェリーターミナルの近くを走る道路をスタート・ゴール地点とする1周6.132キロの公道コースです。レーサーはミスをすればコンクリートの壁の餌食となりますし、観客からすれば車を間近で見られるので迫力のレースが楽しめます。オーガナイズもしっかりしていて、レース開催期間中は朝6時に道路が閉鎖され、18時には一般道路として利用が再開され(金曜のみ18時半)、一般の生活にできるだけ支障をきたさないように配慮されています。

★日本人も多く参加。ミハエル・シューマッハの息子も

マカオGPは日本から近いということもあり、F3においては毎年、多くの日本人ドライバーが参戦しています。今年は総勢33人のエントリーのうち、佐藤万璃音、関口雄飛、片山義章、坂口晴南、大湯都史樹、笹原右京、坪井翔、宮田莉朋、DRAGON(組田龍司)と9人も占めます。それ以外のドライバーに目を向けると、ティクトゥムのほか、ミハエル・シューマッハの息子でティクトゥムを抑えて今年ヨーロッパF3を制したミック・シューマッハ(ドイツ)です。また、デンマークのソフィア・フローシュは唯一の女性ドライバーですが17歳という若さでの参戦です。
ミック・シューマッハ

ミック・シューマッハ

ソフィア・フローシュ

ソフィア・フローシュ

★フローシュがリスボアで大クラッシュが発生するも命に別条はなし

フローシュの走り

フローシュの走り

フリー走行ではシューマッハが、予選になるとティクトゥムが制するという流れで、決勝のスタート順を決める土曜日の予選レースでは、ティクトゥムが圧勝してポールポジションを決めました。日本最高位は佐藤の7番手、シューマッハは9位からスタートです。
日曜日の決勝。ティクトゥムがギア・サーキット最大の追い抜き場所であるリスボア・ベンドに先頭で入りますが、後続のアレックス・パロウ(スペイン)がアウト側にクラッシュし後続も玉突き状態になりセーフティーカーが出動します。再スタートでもティクトゥムがトップでリスボアを抜けていきますが、なんと、フローシュがリスボア手前の長い直線で、ユアン・ダルバラ(インド)とむき出しのタイヤ同士で接触。フローシュは前方を走っていた坪井のマシンにもあたりロケットのような感じで宙を舞いリスボアにあるカメラマン用の撮影スタンドにフェンスもろとも突き破って大クラッシュを起します。これによりレースは15時45分に中断となります。
 フローシュは脊椎を骨折。坪井は腰を痛めたほか、カメラスタンドにいた日本人カメラマンの南博幸さんなど合計で5人がケガをしたが、いずれも命に別条はありませんでした。当たる角度によっては命を落としかねない事故でしたので、今回はラッキーでした。
16時53分からセーフティーカーの主導で再スタートとなりました。再スタートの後もティクトゥムがレースを支配。8周目、9周目にファステストラップを次々に記録して後続を引き離していきます。途中、再びクラッシュによるフルコーション・イエローの影響で後続に詰められましたが、イエローが解除になった後、再び余裕で2番手以下に差をつけてトップでチエッカーフラッグを受けます。2017年に続き2連覇となりました。シューマッハは5番手でレースを終えています。日本人は宮田の14位が最高位でした。
会見でのティクトゥム(右から2人目)

会見でのティクトゥム(右から2人目)

ティクトゥムは「昨年と比べると驚きは少ないけど、楽しめた。この週末を支配できて特別なこと。再スタートが何度もあったのでプレッシャーはあったけど、うまくいった。完璧だったと思う」と圧勝劇を誇りました。来シーズンは日本のスーパーフォーミュラに参戦する予定であることも会見で明かしていましたので、日本のレースファンにはうれしいニュースですね。
ティクトゥムのマシン

ティクトゥムのマシン

コックピットのようす

コックピットのようす

ずらりと並んだレーシングカー

ずらりと並んだレーシングカー

★ハコ車、スーパーカー、オートバイにレースクイーン…

電気自動車のスーパーカー

電気自動車のスーパーカー

F3以外にも、世界ツーリングカーカップ(WTCR)やスーパーカーによるGTカップ、バイクのレースなども行われたほか、ピット裏のパドックでは大勢のレースクイーンが登場し、記念撮影求める人でいっぱい。最終日に入場した3万1000人、トータルでも8万人を超える観客が週末のイベントを楽しみました。
日産ののGT-R

日産ののGT-R

レース用に変身したシビック

レース用に変身したシビック

コースを疾走していきます

コースを疾走していきます

EBISUブランドのクイーン

EBISUブランドのクイーン

彼女たちはなかなかの人気を集めていました

彼女たちはなかなかの人気を集めていました

車の横に立って注目を引いてもらうのも役目

車の横に立って注目を引いてもらうのも役目


レース会場には欠かせないレースクイーン

レース会場には欠かせないレースクイーン

いかがでしたか? 大クラッシュがありましたが、例年通りマカオGPは熱いレースが繰り広げられたと思います。以上、マカオナビがお伝えしました。






上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2018-11-20

ページTOPへ▲

その他の記事を見る