タイパ島の有名ストリート、官也街にあるポルトガル料理のレストラン。20年以上も続く有名店で、多くの日本人客が訪れます。
こんにちは、香港ナビです。マカオに行ったからにはやはりポルトガル料理に舌鼓を打たないわけにはいきません。今回は、タイパ島にあるポルトガル料理の店、「公鶏葡国餐庁(GALO)」を紹介したいと思います。
オープンして21年が経過したというこのレストランの場所は、タイパ島の観光スポットである官也街(Rua Do Cunha)の出入口にあります。行き方ですが、フェリー乗り場前のバス停から28A番を使うのが便利です。下車するバス停は「氹仔官也街」というところです。乗車時間は20~30分で、料金は3.3パタカとなっています。
このバス停で下車します。セナド広場周辺から向かうなら33番のバスが便利。
バスを下りて、道路を正面にして立つと、右奥になんだか明るいストリートが見えます。これが官也街で、その入口からは10メートル歩かないかの距離にGALOがあります。ちょっと古びた2階建ての建物を使っているのですが、それがいい味を出しています。1、2階合わせて約80席、ライトやオブジェがポルトガルを意識しているのがよくわかります。日本人客は全体の20%も占めるそうですよ。
これが官也街。すぐGALOに同店の看板が見えます。
外観です。建物は古いですがそんなことは気にせずに店内へ。
2つの前菜を紹介します
前置きが長くなりましたが、料理を見ていきましょう。
馬介休球 Codfish Cakes(36パタカ、6個入り)
まずはポルトガル料理の定番ともいえる「馬介休球 Codfish Cakes」。すりおろした鯛にマッシュドポテトや刻んだコリアンダーを大きな団子状にして揚げた料理です。ケチャップをつけてもいいですし、そのまま食べても意外においしく食べられます。外はカリカリ、中はふわふわとした対照的な食感です。ちょっと味に飽きてきたら付け合わせのオリーブを食べて味に変化をつけるのもいいでしょう。
こんがり揚がったきつね色の「馬介休球 Codfish Cakes」 。
咸猪手沙律 Slice Knuckle Salad(45パタカ、6枚入り)
もう1つ前菜にぴったりな料理を紹介しましょう。豚の膝肉をハムのようにしたサラダで、卵、レタス、にんじん、長ネギ、ポルトガル料理には欠かせないオリーブがここでも盛られています。酸味のあるドレッシングで食べるのですが、これが豚肉の味をさっぱりさせています。このドレッシングのおかげなのか、肉の外回りにある脂肪分もほとんど気にならず食べることができます。もちろん、脂肪分が気になる人は、それを取り除いて食べるといいでしょう。
これも野菜のしゃきしゃき感と肉のソフトな歯ごたえの対照的な食感がウリです。
トマトソースとラムの相性がよいシチュー
葡式羊堡 Stewed Lamb(75パタカ)
ポルトガル料理は、地中海性気候という温暖な気候から採れるものを食材として使うのは当たり前ですが、オリーブのほかにトマトを使った料理も多くあります。その中では「葡式羊堡Stewed Lamb」が有名です。シチューといってもこの場合スープはほとんどありません。水分が飛んでしまうほどじっくり煮込む必要があるということですね。ラム肉は柔らかく、ラム肉特有の臭みはトマトソースのおかげでかなり消えています。それが好きな人と嫌いな人に分かれるところではありますけど。またラム肉といっしょにトマトソースに付け込んだパンが、ラム肉と劣らないほどの存在感を見せています。
人によってはくどいかもしれませんので、2人でシェアしてもOK 。
豪快な牛肉の串焼料理
串焼牛仔肉 Grilled Veal(65パタカ)
長い串に食材がたくさん刺されている豪快なバーベキュー料理が「串焼牛仔肉 Grilled Veal」です。グレープフルーツをトップに、トマト、適度な厚さにスライスされた牛肉、ピーマン、玉ねぎが香ばしい匂いを漂わせながらテーブルの上に運ばれてきます。付け合わせはフライドポテトです。店員が1つひとつの食材を丁寧に皿の上に盛り付けてくれます。ソースではなくシンプルな塩味で、素材そのもののおいしさが味わえます。グレープフルーツを絞ってちょっと酸味を加えると、レモンをかけたタン塩の味に似ているから不思議です。これはやはり男性にぴったりの一品だと思います。
テーブルの上におけば店員とそれほど高さが変わらないほどの長い串。
非常にクリーミーでカレー味のするえび
咖喱忌廉鬼大[虫+下] King Prawn with Cream & Carry Sauce(時価)
この店で最も人気があるメニューがだそうです。時価と書かれるとちょっと注文を躊躇する人もいるはずですが、それでも人気なのはやはりその料理のおいしさということなのでしょう。マスタード、生クリーム、こしょう、玉ねぎ、長ねぎなどを材料として使っています。
カレーソースと書くと、つまりは普通のカレーになってしまうのではないかという心配がありますが、この料理ではそこまでカレーの味が強調されていません。最初はマイルドさが前面に口の中に広がり、そのあとに辛さが出てくるという味です。エビは背中に切れ目がいれてあるので、中身を食べやすくしてある細かな気遣いも感じられます。GALOでは、何を注文してもパンが無料で付いてくるのですが、この料理のソースをつけて食べる客が多いそうでパンの追加注文(3パタカ)する人が多いとのこと。カレーソースにいたっては、なんとおかわり自由です。
一人の客が、最初にパンとカレーソースを一緒に食べ、それがほかの客にも広がったそうです。
ポルトガルのプリンはチーズケーキのよう
葡国布甸 Brand Pudding(20パタカ)
漢字名にあるようにポルトガルのプリンです。実際には、プリンというよりチーズケーキのような口当たりです。ワイン入りのシロップがたくさんかけられています。非常に甘いのですが、それがくどいというほどではありません。
おすすめのビールとワインは?
ドリンク類を見てみましょう。ビールは、マカオのビールである「Macau Beer」(20パタカ)、ポルトガルのビールでは「Super Bock」(20パタカ)の注文が多いそう。ワインでは、アルコール度数が10.5%と低めの白ワイン「Casal Garcia」(S:75パタカ、L:130パタカ)がおすすめとのことでした。
料理だけではなく、ドリンク類もマカオ、ポルトガルのものを飲みたいですね。
壁や窓にはいろいろな装飾品が飾られています。
店員の人も気軽に撮影に応じてくれました。
いかがでしたか? この店のオーナーの奥さんもお店を切り盛りしているのですが、人気の秘密は何かと聞いたら「料理も大事だけど、スタッフを教育して、レストランで楽しい食事をしてもらうこと」と答えてくれました。そのとおりで、お店に入ってくるお客さんには奥さん自らよく声をかけていた姿が印象的でしたし、店員もそんな奥さんのおかげで丁寧に応対していました。以上、いろいろな料理を食べてお腹がいっぱいになった香港ナビお伝えしました。