たくさんのマカオ観光客がぶらさげている黄色とこげ茶のビニールバック。それは鉅記餅家のお土産ものです。
こんにちは、香港ナビです。マカオのお菓子お土産でシェア70%、10年以上連続で売り上げナンバーワンという鉅記手信(Koi Kei Bekery)を紹介します。それだけの人気ですからマカオ市内を歩けば、同店の黄色とこげ茶色したビニール袋を持っている人を見かけます。
旗艦店はセナド広場の入口にある
マカオ市内に何店も支店があるのですが、今回。ナビが紹介するのは旗艦店ともいえるセナド広場の入口にある店です。民政総署を背中にしてセナド広場に立つと左手にピンクの建物が見えます。そこの地階(日本で言う1階)にお店があります。建物の壁にも大きく店の看板がでていますから100%見つけられます。ありがたいのは、ディスプレーされているほとんどの商品に日本語か書かれていることです。漢字だけではどんな商品かわからないことがありますから、これは安心ですね。
混み方が人気のすごさを現しています
店の前に行けばわかりますが、とにかく混んでいます。かといって身動きができないとか秩序が取れていないということはありません。店の人も慣れているのか手際よくお客さんの要望をこなしている印象を受けました。
同店のトップである梁燦光さんは広東省仏山生まれで10歳のときにマカオに移民してきました。梁さんの実家が仏山でベーカリーを営んでいたこともあり梁さんが16歳のときに屋台で父親が売っていた花生糖(ピーナツキャンディー)を売る手伝いを始めたことから始まります。新しい味を研究したりして人気の店に。1ヶ月2、3万パタカの売り上げがあったそうです。本人は店の商売は嫌いで警察官になりたかったそうですが、警察を含め当時のマカオ人の平均月収が3000から4000パタカと低かったことと、当時は警察自体に汚職が横行。警察になることはあきらめました。
1997年に、反対する父親の反対を押し切って、銀行や友人から資金を70万パタカを調達して店を開店させます。お菓子を試食をさせると購入につながる確率が高いことに気づいた梁さんは積極的に試食をしてもらうやり方でマカオをを代表するおみやげ店に上りつめていきます。開店当初はマフィアに店が放火されるなどトラブルに巻き込まれましたが、マカオ政府も中国返還を機に治安対策に力を入れたため、そのようなことはなくなりました。
今まで300を超えるさまざまな商品を発売しており、梁さんは今でも商品開発に積極的にかかわっているそうです。
人気の商品たち
こちらの店の1つの象徴的な商品として杏仁餅(アーモンド入りのビスケット)があります。いくつかのパッケージに分かれていますが値段は分かれていますが、標準的なのは45パタカです。同じく人気なのが「紫菜肉鬆鳳凰巻」(43パタカ)はディスプレー上では「シーバーひき肉フェニックスのケーキ」とわけのわからない名前になっていますが、簡単にいえばポークジャーキーをクレープのような薄く伸ばした卵で包みそれを海苔で巻いたものです。海苔が巻いていないバージョンもあります。
日本のものは何でも人気という面があるのか、どら焼きが売られていたり、ポルトガル風のヌガーが売られていたりしたのは少し驚きましたが、同店は他国のすばらしいお菓子を発見するとそれを輸入してただ販売するのではなく、研究して鉅記スタイルにアレンジしてから売るのも同社の特徴であるので合点がいきました。
西洋風のケーキから魚の干物まで
「鳳梨酥」(41パタカ)はパイナップルケーキのことで、マドレーヌをイメージしてください。「合桃酥」(30パタカ)はくるみのケーキです。このようの中国の伝統菓子だけを売っているわけではないのですが、洋風テイストのこの2つはどちらも日本人の口にあうと思います。また、魚の干物(大きさと重さによりますが50から300パタカ)もあるので、こちらをお土産に選んでもいいでしょう。
パイナップルケーキ(左)とくるみのケーキ
|
|
パッケージもきれいですね
|
ジャーキー類とエッグタルト
店の前では、豚、牛などのジャーキー類が売られているのが目につきます。肉の品質、甘い、辛い、こしょう味などたくさんの種類があります。1ポンド(450グラム)70ドルから150パタカくらいです。大きな一枚の板になっているので枚数を伝えて買います。ただ、ジャーキー類は日本にお土産として持ち帰ることができないので、試食だけで済ますか、ちょっとだけ買ってホテルでおつまみとして食べるといいと思います。
その隣では、マカオ名物ともいえるエッグタルト(1個9パタカ)が売られています。マカオに来たからにはぜひ購入しておきたいところです。
ジャーキーを手際よく袋につめていきます
|
|
エッグタルトはおやつにも最適
|
杏仁餅を作る様子
いかがでしたか? ほとんどのお菓子を試食させてくれます。ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、ほかの観光客はどんどん試食していますし、ここは「かきすて」ということで関心があったら積極的に試して、実際の味を確認してみるといいでしょう。以上、香港ナビお伝えしました。