2020年に続き新型コロナウイルスによる厳しい入境制限がマカオGPですが無事開催されました。
みなさんこんにちは。マカオナビです。第68回マカオGPが2021年11月19日~21日までマカオのフェリーターミナルそばの中心に作られたギア・サーキットで行われました。2021年も昨年同様に新型コロナウイルスの影響で日程を1日短くして行われたほか、メインレースもF3からF4になりましたが、優勝は梁瀚昭(チャールズ・リョン)が2連覇を果たしました。(写真提供:Macau Grand Prix Organizing Committee)
2年連続で新型コロナウイルスの影響を受ける
マカオナビでは毎年紹介していますが、新型コロナウイルスの影響で2020年と似たようなフォーマットで開催されることになりました。従来は木曜日から始まりましたが、感染拡大の観点から金曜日から始まります。また、従来行われていたメインのF3レースは「F3ドライバー・ナンバーワン決定戦」のはずでしたが、F4規格のレースとなります。「マカオGTカップ」、「マカオギアレース(ツーリングカー)」、「マカオツーリングカーカップ」、「グレーターベイエリアGTカップ」は2020年と同じですが、「マカオ・チャレンジカップ」が新たに創設され、合計6レースで開催されることになりました。
マカオの防疫対策
世界はゼロコロナからウィズコロナへとシフトしていますが、マカオ政府は中国政府のゼロコロナ政策の影響と医療体制がひっ迫しやすいことから依然として「ゼロコロナ」政策を採用しています。外国人がマカオに入るには、過去21日以内に中国本土、マカオ以外の場所に滞在歴がある場合、感染症対策等公共の利益に資する人材である。または、滞在歴がない場合、マカオに親族がいる。もう1つは、特別な条件を備えている場合にのみ入境できる…という厳しいものです。レース会場での感染症対策も基本的に同じで、検温、マスク着用、消毒といった基本的な感染対策が施されました。
梁瀚昭がマカオGP、2連覇を達成
マカオGPのメインであるF4のレースですが、優勝したのは昨年、マカオ人としてマカオGP2人目の勝者となった梁瀚昭が2020年につづき2連覇を果たしました。スタートでは予選2位だった鄭穎聰(アンディ・チェン)がスリップストリームをつかって先頭にならぶがリスボアベンドで内側をキープしていた梁がブレーキングで踏ん張って首位をキープ。その後は3ラップ続けてファステストラップを更新していく力強いペースで後続を引き離していきます。
一方、鄭はジャンプスタート(フライング)の裁定がくだり4周目に入るときにドライブスルーペナルティを受け3位に後退します。ただ、鄭も速いラップで走り8周目のマンダリンベンドで2位に繰り上がっていた李思程をオーバーテイクして順位を取り戻します。
しかし、梁はすでに1人旅続けていて、後半はペースを緩めてマシンを大事にいたわりながらトップでチェッカーフラッグを受けました。2位は2分29秒331のファステストラップを刻んで意地を見せた鄭が入りました。3位には李となり、昨年の1~3位のドライバーが今年も同じく顔をそろえることになりました。梁は「マシントラブルに見舞われることもなく、すべてが順調でした。去年からレースに出場する機会が減少したので、この結果はモチベーションにつながります」と優勝を喜んだ。
サポートレースとコロナ禍でも盛り上がった会場
サポートレースでは、マカオGTカップでは香港の歐陽若曦が、昨年の覇者である葉弘歷にわずか0.285秒差という接近戦を制して優勝しました。
厳しい水際対策で外国人レーサーがほとんど参加できないこともあり、レース数の減少もありえましたが、チャレンジカップが創設されたことで昨年のよりもレース数が増えたことは評価するべきことでしょう。観客にとってもレースとレースの間の時間が減ることでより楽しめる時間が増えたはずです。また、レースを盛り上げようと、大会前からナセド広場でイベントを開催するなど関係者の努力が感じられました。マカオ自体がしっかりと防疫対策をして市中感染がほぼゼロということもあり、会場はコロナ禍のわりには盛り上がりました。
いかがでしたか? 厳しい防疫対策の影響がありましたが、想像以上に現場には活気がありましたし、マカオ人が勝ったということも盛り上がりに一役買ったと思います。来年はコロナ前のマカオGPが開催されることを期待したいと思います。以上、マカオナビがお伝えしました。
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記事登録日:2021-11-29